Art Nation

アート・ネイション

 アレクサンダー・ストランデル(Vo)率いるメロディック・ロック・バンド、アート・ネイションによる3年半振り4作目のニュー・アルバムが完成。2017年に日本デビュー作となった『リベレーション』がリリースされるやいなや、中心人物のアレクサンダー・ストランデルが作る、独創的ながらも日本人好みのキャッチーで憂いのあるメロディが評価され、BURRN!誌でも94点という高得点を獲得。同郷のH.E.A.Tやエクリプスに続く注目のバンドとして日本でも一気にスターダムへのし上がる。シングルとなった「ゴースト・タウン」はその年のBURRN!誌読者投票の年間ベスト・チューン10位に選ばれ、バンド自身もBRIGHTEST HOPE部門5位に選出される。  デビュー以来一貫しているモダンなテイストを入れながらも、キャッチーなメロディとフックが満載のメロディック・ロック路線はそのままに、勢力的にアルバムをリリース。その後は、2020年初頭のパンデミックの幕開けによってバンドは予定をすべてキャンセルせざるを得なくなり、活動休止状態に陥ったが、アレクサンダー自身の創作活動は留まることを知らず、メロディック・ロック界のスーパー・グループとしても記憶に新しいクラウンを結成し、『キングス・イン・ザ・ノース』『オペレーション・フェニックス』を発表。作曲家としてだけでなく、その歌声も高く評価をされ、ここ日本でも大きな話題をよんだ。  4作目となる本作は、初期に在籍していたクリストファー・ボルグ(G)とリチャード・スヴェルド(B)が再結集。原点回帰を遂げつつも、クラウンで発揮された疾走感に煌びやかなメロディが合わさった楽曲の数々は、新生アート・ネイションとしての門出に相応しいキャリア史上最高峰のアルバムに仕上がっている。(2023年5月25日更新 - アルバム『インセプション』について)