
Crimson Shadows
クリムゾン・シャドウズ
カナダ・トロント出身のメロディック・パワー・デス・メタル・バンド、クリムゾン・シャドウズが、なんと11年ぶりにニュー・アルバムをリリース。2006年から活動を始めた彼らは、叙事詩的な楽曲と力強い演奏で北米メタル・シーンにおいて確固たる地位を確立している。キャッチーなメロディ、流れるような巧みなギター・プレイ、デス・メタル特有のガテラルやブラスト・ビートによる攻撃力、そしてパワー・メタルの壮大さと疾走感を兼ね備えた、エキセントリックかつユニークな楽曲がファンに支持されている。 クリムゾン・シャドウズの魅力は、なんと言ってもジミ(Vo)のグロウルとグレッグ(Gt, Vo)のクリーン・ヴォイスによるツイン・ヴォーカル体制で、デスとメロディアスを巧みに融合させている点だろう。清々しいほどの疾走感あふれる楽曲に、攻撃力の高いジミのガテラル・ヴォイスと、合唱したくなるようなグレッグのクリーン・ヴォイスが絡む構成は圧巻だ。また、耳に残るギター・リフとテクニカルなギター・ソロからは、バンドとしての技術力の高さと楽曲の完成度の高さがうかがえる。 11年ぶりにアルバムをリリースしたクリムゾン・シャドウズだが、今回のアルバムは、豪華なゲストを多数迎えた作品となっている。アルバム・タイトルにもなっている4曲目「Whispers of War」では、なんとクリプトプシーのマット・マギャギーがゲスト・ヴォーカルとして参加。ジミとマットによるブルータルでアグレッシヴなグロウルは、神々しさすら感じさせる。6曲目「Battle Hard II: Battle Harder」ではアッシャー・アリーがギター・ソロを、7曲目「Secrets of Our Time」ではアンリーシュ・ジ・アーチャーズのブリトニー・スレイズがゲスト・ヴォーカルとして、10曲目の日本限定ボーナス・トラック「Echoes of the Stolen Earth」には、同じくアンリーシュ・ジ・アーチャーズのアンドリュー・キングスレイがギター・ソロで参加している。 (2025年7月7日更新 - アルバム『ウィスパーズ・オヴ・ウォー』について)