Giant

ジャイアント

 ダンとデヴィッドのハフ兄弟を中心に結成。1980年代末期、89年に『Last Of The Runaways』でデビューしたアメリカン・メロディック・ロックのベテランGIANT。バンドは92年に解散後、2000年に再結成したものの活動は散発的で『III』(2001)、『Promise Land』(2010)のリリースに留まっていた。更に中心人物のダン・ハフがプロデューサー業を中心に活動することを選び、バンドから離脱する。そして前作『Shifting Time』は前作から12年振りとなったアルバムで、長年彼らの復活を待ち望んでいたファンを歓喜させた。しかしバンドは復活に際しメンバー・チェンジを決行し、フロントマンにPERFECT PLANのケント・ヒッリを新たに起用する。既に歌唱力に定評があったケントの参加はファンも納得の起用となり、このアルバムで新生GIANTをアピールすることに成功した。そんな彼らが、前作から2年強の時を経てニュー・アルバムを完成。  本最新作におけるメンバーはオリジナル・メンバーである、デヴィッド・ハフ(Ds)とマイク・ブリグナーデロ(B)に加え、WINGERやミッキー・トーマス率いるSTARSHIPで活躍するジョン・ロス、そして前作から続投してケントがヴォーカルを担当している。  レコーディングは2023年末に行われ、前作のプロデューサーはアレッサンドロ・デル・ヴェッキオであったが、本作ではメロディック・ロック・ファンには人気が高いONE DESIREのジミー・ウェスターランドを抜擢。デル・ヴェッキオに勝るとも劣らない、このジャンルをよく知る実力者のジミーが担当することで、アルバム全体が迫力がありつつも調和の取れた、ベテラン・バンドにしか出せない味と深みを感じさせる作品として完成した。(2025年5月7日更新 - アルバム『スタンド・アンド・デリヴァー』について)