Moon Safari

ムーン・サファリ

 スウェーデン出身のプログレッシヴ・ロックの雄 MOON SAFARI。今作は 2013年発表の「Himlabacken Vol.1」に続く作品で、約 10 年振り通算 5 枚目となるファン待望のスタジオ・アルバムである。透き通るようなコーラス・ワーク、ポップなメロディ、シンフォニックな壮大さを融合した新感覚のプログレッシヴ・ロックで、デビューから早い段階でファンやメディア各方面から高評価を得てきた彼らが、10 年という長い歳月をかけて制作した今作には、アルバム発売に先駆けて 2017 年の来日時に披露した新曲や、10 分/20 分越えの大作曲も含まれており、待った甲斐があるとファンを唸らせるほど、緻密に作りこまれた珠玉の作品となっている。                               MOON SAFARI・・・'03 年にサイモン・オーケソン(Vo)、ヨハン・ウェスターランド(B)ら 5 人により結成。早速デモの制作に着手した彼らは、時を同じくしてトマス・ボーディン(元 THE FLOWER KINGS)と出会う。結果、'05 年リリースのデビュー作「A Doorway To Summer」のプロデュースは彼が担当することとなり、本作は彼らが創設した「Blomljud」レーベルよりリリースされた。デビューから 3 年のインターバルを経てリリースされた 2nd アルバム「Blomljud」は、彼らのレーベルの名を冠した作品で、30 分超の組曲を含む 2 枚組という大作に仕上がった。1st を遥かに上回る出来を誇るこの 2nd は高く評価され、数々の賞にもノミネート。多くのフェスティヴァルにも積極的に登場して名を浸透させていった彼らは、その勢いにのって 3 作目「Lover's End」の制作を開始。この作品は発売されるや否や、日本の輸入盤市場で記録的ロングセラーを記録。2011 年に半年遅れで日本盤としてリリースされ、同様にヒットを記録した。2012 年に入り、前年の全米ツアーを収録したライヴ盤を発表。翌年 2013 年には「Himlabacken Vol 1」をリリース、そして「ヨーロピアン・ロック・フェスティバル 2013」のオープニング・アクトとして日本初上陸を果すなど躍進。その後 2 回の来日も挟みつつ長らく次作を期待されていたが、2023 年遂にファン待望のニュー・アルバムが完成することとなった。(2023年12月1日更新 - アルバム『ヒムラバッケン Vol.2』について)